アルバイトやパートタイマーでも残業代請求できるのか?

アルバイト パートは経営側からすると都合の良い社員です。繁忙期には残業、残業で乗り切り、仕事が無くなれば解雇すれば良いと考えている経営者が多くて困りますよね。しかしアルバイト パートであっても残業代は請求できます。

1日8時間、週に40時間以内であれば通常の時間給で良いのですが、それを超える場合は割増(25%)の残業代を請求できます

アルバイト パートの残業代

アルバイト パートの残業代を考えてみましょう。アルバイト パートにも労働基準法が適用されますから、残業すれば当然ですが残業代を請求できます。

時給800円で6時間働いている場合、繁忙期で、ある日に10時間働いたとしましょう。
6時間までは給与、6時間を超え8時間までの2時間は残業(割増はない)、8時間を超える2時間は残業代(25%割増)を請求できます。

従って残業代は、800円×2時間=1600円(残業代①)、800円×2時間×1.25(割増25%)=2000円(残業代②)となり、この日の残業代は、3600円ということになります。

4時間×800円=3200ではありませんので注意しましょう。このルールを知らないと400円の損をする事となります。たった1日なら良いのですが、積み重なると額が大きくなりますよね。

残業代を支払わない会社なら、未払い残業代の請求をしましょう。在籍中は勿論、退職後でも2年以内の未払い残業代は請求できます。

アルバイト パート、最低賃金を確認しましょう

都道府県毎に最低賃金が決まっています。H27年の最低賃金907円~693円で地域により異なります。貴方の時間給が最低賃金を下回っていないことを確認しておきましょう。

退職後2年以内の未払い残業代は請求できます

会社に在籍しながら未払いの残業代を請求するには相当の勇気がいります。会社内の環境や、慣習が邪魔をして残業代を請求することが困難な場合もあるでしょう。

しかし退職後なら様子は一変します。誰にも遠慮せずに堂々と未払い残業代を請求できます。たとえ裁判になっても経済的、精神的には非常に楽な状態で戦えます。

時効は2年!退職後でも残業代請求は可能

賃金請求権の消滅時効は2年です。よって2年以上前の残業代は時効で請求できません。(厳密に言うと請求はできるが法的な権利は保護されません。会社側から拒否されます)

退職後に未払い残業代の請求をする意思があるなら、なるべく早く行動を起こしましょう。そうしないと時効になり権利は保護されません。

まずは弁護士名での内容証明を送付するのがおすすめです。内容証明は貴方の名前でも出せますが会社側にプレッシャーを掛けるには「弁護士」名での内容証明は効果的です。

傲慢な経営者も法律家(弁護士)には意外と弱いもので、戦闘意欲を無くして「白旗」を上げて降参してくる場合も考えられます。示談で未払い残業代が手に入ります。

裁判になっても大丈夫、腰を据えて裁判に臨みましょう

内容証明で決着しない場合は「労働審判」もしくは「裁判」になります。この段階か、もしくは退職後に未払い残業代を請求すると言う意思があれば弁護士に相談するのが早道です。

例えば2年間で毎月40~50時間の残業をして、それが未払いなら残業時間にして2年間で約1000時間、残業代に換算しで約200万円にもなります。

弁護士費用を心配する事はありません。200万円から弁護士報酬、約50万円を差し引いても150万円が手に入ります。また弁護士がついていれば精神的にも安心して裁判に臨めます。

未払い残業代の計算方法

日本の給与体系は通常、正社員は月給制になっています。月給から時間給を割り出して、割増(25%~)分を加えて「1時間の残業代」を計算します。言葉の説明ではわかり難いですから具体的な数字で説明します。

未払い残業代計算方法

例えば2014年1月~2016年1月まで2年間、未払い残業代が発生していたとしましょう。

まず残業代請求権の時効は2年ですから、2014年の1月分の未払い残業代は時効により請求できません。

未払い残業代は従って2014年2月分から2016年1月分までの23ケ月分になります。この会社は年末12月が忙しく、50時間の残業が発生したが未払いでした。

すなわち2014年12月に50時間、2015年12月に50時間、合計で100時間の請求可能な未払い残業代があるとします。

給料は月給で30万円とし時間給の計算をします。30万円-(諸手当を8万円とする)=22万円。22万円÷22日×8時間=1250円が時間給になります。諸手当とは家族手当、通勤手当、別居手当などです。

残業代は割りまし率が25%ですから、1時間当たりの残業代は「1250×1.25=1563円」となります。深夜残業なら割増は50%、休日深夜なら同じく60%で計算しましょう。

従って2014年12月分の未払い残業代が50時間×1563円=78150円、2015年12月分、未払い残業代が同じく78150円です。

未払い残業代として会社に請求できる金額はいくらになる?

未払い残業代に加えて「遅延損害金」年6%も合わせて請求可能ですから、78150円×2ケ月+78150×6÷100×(13÷12)年分+78150円×6÷100×(1÷12)年分=156300円+5080円+305円=161685円となります。

従業員側から見る未払い残業代を発生させない対策

経営側(会社側)と労働者(従業員)には力の関係が厳然としてあります。従業員は「雇われの身」ですから、どうしても立場が弱く言いたい事が言えないですよね。

特にお金にこだわるワンマン社長やブラック企業は従業員を物扱いし、出来るだけ人件費を払わないようにします。特に残業代は「うやむや」にして支払おうとしません。

未払い残業代を発生させない対策

未払い残業代が発生する原因は会社の賃金ルールが曖昧な事にあります。
就業規則や賃金規定などの取りきめがなく、暗黙の悪しきルールで「サービス残業」になっているのではないでしょうか。

この様な会社はまず規則をハッキリさせることです。個人では難しければ労働組合を活用しましょう。
労働組合がなければ作れば良いし、外部の一般労組に加入しても良いでしょう。そうすると環境が変わり、未払い残業代は解消されます。

労働組合の活用が嫌なら、労働基準監督署に相談することも良いのではないでしょうか。
もちろん法律の専門家に相談して良い知恵を借りるのも未払い残業代対策になるでしょう。

他人に頼らず個人として頑張るには「業務日誌」など働いた時間や内容をキッチリ記録することを習慣化しましょう。
そうすると会社側に暗黙のプレッシャーを掛けることができます。

しかし個人で会社に対抗するのは困難ですから「労働組合」「労基署」「弁護士」などと相談して対策を考えると解決策が見えてきます。

会社が側から見る未払い残業代を発生させない対策

残業代を払わない、うやむやにしたいと言う悪意を持った会社は別にして、未払い残業代を発生させないと言う意思がある会社は、賃金に関するルール(就業規則、賃金規定など)を整備して、従業員の勤怠管理をすれば問題は解消します。