退職後2年以内の未払い残業代は請求できます

会社に在籍しながら未払いの残業代を請求するには相当の勇気がいります。会社内の環境や、慣習が邪魔をして残業代を請求することが困難な場合もあるでしょう。

しかし退職後なら様子は一変します。誰にも遠慮せずに堂々と未払い残業代を請求できます。たとえ裁判になっても経済的、精神的には非常に楽な状態で戦えます。

時効は2年!退職後でも残業代請求は可能

賃金請求権の消滅時効は2年です。よって2年以上前の残業代は時効で請求できません。(厳密に言うと請求はできるが法的な権利は保護されません。会社側から拒否されます)

退職後に未払い残業代の請求をする意思があるなら、なるべく早く行動を起こしましょう。そうしないと時効になり権利は保護されません。

まずは弁護士名での内容証明を送付するのがおすすめです。内容証明は貴方の名前でも出せますが会社側にプレッシャーを掛けるには「弁護士」名での内容証明は効果的です。

傲慢な経営者も法律家(弁護士)には意外と弱いもので、戦闘意欲を無くして「白旗」を上げて降参してくる場合も考えられます。示談で未払い残業代が手に入ります。

裁判になっても大丈夫、腰を据えて裁判に臨みましょう

内容証明で決着しない場合は「労働審判」もしくは「裁判」になります。この段階か、もしくは退職後に未払い残業代を請求すると言う意思があれば弁護士に相談するのが早道です。

例えば2年間で毎月40~50時間の残業をして、それが未払いなら残業時間にして2年間で約1000時間、残業代に換算しで約200万円にもなります。

弁護士費用を心配する事はありません。200万円から弁護士報酬、約50万円を差し引いても150万円が手に入ります。また弁護士がついていれば精神的にも安心して裁判に臨めます。

未払い残業代の計算方法

日本の給与体系は通常、正社員は月給制になっています。月給から時間給を割り出して、割増(25%~)分を加えて「1時間の残業代」を計算します。言葉の説明ではわかり難いですから具体的な数字で説明します。

未払い残業代計算方法

例えば2014年1月~2016年1月まで2年間、未払い残業代が発生していたとしましょう。

まず残業代請求権の時効は2年ですから、2014年の1月分の未払い残業代は時効により請求できません。

未払い残業代は従って2014年2月分から2016年1月分までの23ケ月分になります。この会社は年末12月が忙しく、50時間の残業が発生したが未払いでした。

すなわち2014年12月に50時間、2015年12月に50時間、合計で100時間の請求可能な未払い残業代があるとします。

給料は月給で30万円とし時間給の計算をします。30万円-(諸手当を8万円とする)=22万円。22万円÷22日×8時間=1250円が時間給になります。諸手当とは家族手当、通勤手当、別居手当などです。

残業代は割りまし率が25%ですから、1時間当たりの残業代は「1250×1.25=1563円」となります。深夜残業なら割増は50%、休日深夜なら同じく60%で計算しましょう。

従って2014年12月分の未払い残業代が50時間×1563円=78150円、2015年12月分、未払い残業代が同じく78150円です。

未払い残業代として会社に請求できる金額はいくらになる?

未払い残業代に加えて「遅延損害金」年6%も合わせて請求可能ですから、78150円×2ケ月+78150×6÷100×(13÷12)年分+78150円×6÷100×(1÷12)年分=156300円+5080円+305円=161685円となります。